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トピックス 学校教育

2006年6月22日

[学級崩壊]現場教師の実感では、公立小学校の4割で学級崩壊が・・・!!

 学級崩壊は、1990年代後半にずいぶんメディアで取り上げられていましたが、近年は学力低下問題などに隠れやや忘れられた感があります。しかし現実はなくなるどころか、むしろ増加しているといわれています。

 国のデータはありませんが、横浜市によれば、平成13年度に公立小学校の約30%で学級崩壊が起きているという調査結果が出ています。

 さらに、学級崩壊の問題に詳しい横浜市内の先生を取材しましたところ、驚くべきことに、「実感として4割の学校で起きている」ということでした。以下はその取材をまとめたものです。

 学級崩壊は、全学年均等に起きるわけではありません。ピークは小学校2年生と5・6年生です。しかし、前者と後者の様相は大きく異なります。前者(2年)の場合は、学習のしつけができていない特定の問題児によって起こります。彼らの無意識的な問題行動に振り回され、結果として秩序が乱れていくのです。後者(5・6年生)の場合は、集団意識が高められないことに原因があります。荒れの中心となる児童たちが集団意識を形成し、学級の機能を意図的に破壊する。すると担任教師は問題行動ばかり目が行くという対処療法的な措置しかとれなくなるわけです。学級崩壊が起きる要因を、子供、保護者、教師・学校という観点で見てみます。

1.子供の問題
一つには、子供の生活習慣や人間関係の未熟さがあげられます。積極的な人間関係づくりが苦手な子が多く、今の学級は集団としてまとまり難くなっています。二つ目は、子どもに善悪の概念が薄く、快・不快で行動しがちだということです。ですからがまんをすることが苦手です。三つ目は、学力低下により授業についていけない子が増えていることです。
2.保護者の問題
一つには、保護者が概して幼くなっていることがあります。子どもへの注意を冷静に受け止められず、感情的になりがちで、ときには直接教育委員会に訴えるような保護者もいます。そのような保護者は、子供を自立させようという意欲にも乏しい気がします。
二つ目として、保護者が高学歴であったり、子供を進学塾に通わせている保護者のなかには、学校や教師に対する期待感がないことがあります。学校に通わせているのは単に、小学校の卒業資格がほしいだけというのです。
三つ目は、大人の時間と子供の時間がなくなっていることです。夜遅くまで外に連れ出したり、テレビを見せたり、子供の睡眠時間に対する意識が薄い保護者が少なからずいます。子供の睡眠より、ドラマの続きが大事なのです。そのような家庭の子は、毎日のように遅刻するようになります。
3.教師、学校の問題
担任教師の指導力不足も課題です。1990年代、興味関心を最優先にした子供中心主義的な教育が、学級マネジメントや学力の定着といったことを疎かにしてしまいました。また、ベテラン教員が若手教員を指導する同僚性が失われつつある、ということも重要な要因の一つです。
さらに、LDやADHDなど教育的配慮や支援を必要とする子どもに対する知識や指導技術をもたないことも要因の一つです。

 このように、学級崩壊の要因は多岐にわたります。この問題は今後、再び大きな話題を呼ぶことでしょう。

(古川隆研究員)

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