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2007年5月21日

「次世代の人づくり」をテーマに京都市で教育フォーラム

 新たな教育改革を着実に進める京都市で、「次世代の人づくり」をテーマにした教育フォーラムが、5月11~12日の2日間にわたって行われた。会場は、京都の立命館小学校。

 初日は、市内の公立小学校や立命館小学校の模擬授業と「子どもたちのため大人社会は今何ができるか」をテーマにしたシンポジウム、2日目は父親教室の紹介と「父親力」をテーマにしたシンポジウムが行われた。 

 立命館小学校の公開授業では、まず英語の授業からスタート。全員起立で、ALT(Assistant Language Teacher)の指導の元、電子黒板に次々に写される絵や文字に合わせて、単語や短文を発声練習。画面をクリックする度に次々に切り替わり、短時間で集中的な授業が展開された。

 途中、簡単なジェスチャーも交える。(JUMPという単語の際はジャンプと発音しながら実際に飛ぶ)これが7~8分間続く。

 続いて、日本人教員の下、論語を朗読。「子曰わく、学びて時にこれを習う、亦た説(よろこ)ばしからずや・・・」 これも全員起立の中、電子黒板に写される文字に合わせて、非常に速いペースで進む。

 15分後、算数の授業が始まる。TT(TeamTeaching)を含めて2人の教員による指導。まずは、かけ算など既習計算の復習。電子黒板に写される問題(15÷3など)を4秒以内で答える。続いて3秒以内で答える。

 やがて、本日主題の授業。今日の授業が何の授業かを、先生がまず示す。色々な文章題を書いた紙7枚を示し、2つのグループに分けさせる。答えは1つではない。子どもに自由に考えさせる。続いて発表させる。様々な分類方法が示されて興味深い。

 続いて、わり算の文章題が「何人に分けられるか」「分けると1人いくつになるか」の2つに分類されることへ、児童の思考を誘導。

 最後に、生徒にわり算の問題を自分で作らせて解かせていた。

 全体的には、非常に濃い密度の授業が速いペースで進められていく。授業は先生手作りの電子黒板教材や紙、ノートを使って進められる。(今回の公開授業中は、教科書は全く不使用)

 こどもに考えさせる要素をふんだんに取り入れている。ノートに書かせることもあるが写させるのではなく、自分で考え書かせる授業。

 TTとの役割分担がはっきりしていて、非常に効率的。濃密な授業となっており、見る者を感心させていた。

(福本信義研究員)

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