試験管とビーカー、薬品を使い様々な実験をする化学系ふろく。大別すると。「草花のしるの色」単元用低学年向け、「酸・アルカリ」 単元用高学年向けの2種類がある。薬品をスポイトで試験管に入れていく作業だけで、ハカセ気分を味わえたのではないだろうか。
60年代、6年生には「酸素・二酸化炭素実験セット」があった。出来上がった酸素の試験管に火のついた線香を入れるとボっと燃えるあの実験である。学校にある教材さながらの本格的なガラス製のものであったが、71年の改正で単元が中学へ移動したためふろくも終了してしまった。
低学年用「色水実験セット」は、身近な花を集め、すりおろして作った色水に、薬品をたらして色の変化を調べるもので、全期間にわたって人気のあったふろくである。69年からはフェルトペンがセットになり、出来上がった色水を絵の具にして、お絵かき遊 びができるようになったことも人気の理由のひとつであろう。
光化学スモッグで小学生がバタバタ倒れて問題になった70年代からは、空気と水を検査するふろくが登場。90年代に入ると環境問題が話題になり始めたこともあり、地球環境調査セットとして継続した。
また70年代以降、ふろくの名前は、それまでの「実験」「調べ」から「手品」「マジック」と名称が変更され、遊びの要素が強くなった。
- 1965
- 1978
- 1984
- 1993
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