1976
全学年「観察」授業の必需品、顕微鏡。その顕微鏡の正しい使い方を説明するために開発されたのが63年6年の科学5号のスタンド顕微鏡である。100 ~ 300倍に倍率を調整でき、学校で使用する教材と遜色のないすばらしい出来映えであった。翌々年からはプロダクトデザイン会社KAKにより、学校教材のミニチュア版ではない、しかし使い方の基本はおさえたシンプルなふろくへと進化した。
『○年の科学』の人気が高まるにつれ、ガラス製品の製造が追いつかなくなった。そこで光学系企業の協力を得て、より安価で量産可能なプラスチックレンズの商品化を実現した。以降、顕微鏡とカメラのレンズは全てプラスチック製品となった。
70年代になると、遠くの物も近くの物も大きく見える、双眼鏡・望遠鏡との合体版顕微鏡が登場。凹凸両方のレンズを並べて蓋をスライドさせたり、折りたたむと顕微鏡、伸ばすと望遠鏡になるなど、造形に工夫を凝らすことでこれを実現した。他にも、映写機やカメラと合体させるなど、次々に進化を繰り返しながら子どもたちにミクロの世界を体験させ続けたのであった。
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