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研究員レポート

2010年8月7日(土)

教育夏まつり2010「中学入試・特殊算の攻略法」
(立命館小学校 伊藤邦人教諭)

3校時、4校時と連続して、立命館小学校 伊藤邦人先生に「中学入試・特殊算の攻略法」をテーマに模擬授業をしていただきました。
伊藤先生は、陰山先生が副校長を務められている立命館小学校で、算数のご指導をされている先生ですが、大手進学塾での講師経験をもっている方です。現在は、この進学塾での指導法を生かした新しい算数教育のシステム作りに取り組んでいます。
昨今の加熱する中学入試の中にあって、中学受験算数は難問を早く正確に解くというテクニックに力点がおかれています。これに対し、学校で学ぶ算数では数量や図形についての理解を深め、豊かな感覚を育てるということを大切にしています。
伊藤先生は、「受験算数と小学校算数のお互いのよさを融合させた理想的な算数教育」を目指した授業づくりを進めているのです。

 教育夏まつりでは、3校時「つるかめ算」、4校時「方陣算」という2種類の代表的な特殊算の授業が行われました。
先生は、関西系独特のノリと話術をもつ明るいキャラクターで、参加者と会話の多い楽しい授業になりました。 
特殊算の授業でありながら、解法を教えるということではなく、主体的に考えさせながら解くための論理を発見させ、ステップを踏みながら難問に挑戦させるという指導に、参加者した皆さんが納得されているようでした。
参加者には塾の先生もいらっしゃいましたが、解く力とともに思考力が身につくので,ぜひ参考にしたいとおっしゃっていました。
また、2時間連続で授業をうけた小学生のひとりは、2時間目には積極的に考えを発言するようになり、理解が深まったようすがよくわかりました。
参加していただいた皆さんには、この場をかりて感謝を申し上げます。
また、伊藤先生におかれましては、今後も一層のご活躍を期待したいと思っております。

 さて、今回の講座で行った「中学入試・特殊算の攻略法」は、「陰山英男の完全習熟シリーズ 文章題プリント 和と差、比と割合編」に掲載されていますので、ここで少し紹介させていただきます。
この本は、立命館小学校の授業で実際に使われているプリントをもとに特殊算攻略をターゲットにしてまとめたものです。原稿は伊藤先生を中心に作成しました。全国の書店で好評発売中です。興味のある方は是非ご覧になってください。

(内田秀勝 研究員 (株)学研教育出版 学参・辞典出版事業部)

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