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研究員レポート

2010年8月7日(土)

教育夏まつり2010「朝の5分で世界を知ろう!日本を知ろう!
~新学習指導要領とグローバル視点の地理学習~
(立命館大学教育開発推進機構教授・立命館小学校副校長 陰山英男)

 学研教育出版では、一昨年、昨年に引き続き、3年連続で立命館小学校副校長の陰山英男先生に模擬授業をお願いしています。
今年は昨年の発売開始以来、シリーズ50万部を発刊した『早ね早おき朝5分ドリル』シリーズの最新刊、『早ね早おき朝5分ドリル 都道府県』と『早ね早おき朝5分ドリル 世界の国』を題材に、45分間の授業を行っていただきました。

 「今、中学校の教科書ではいくつの国を勉強するか、知っていますか? 1番:3カ国、2番:5カ国、3番:7カ国。さて、どれでしょう? ――答えは1番:3カ国。アジア1カ国とヨーロッパ1カ国、そしてアメリカ合衆国の3カ国しか学びません。当然ですが、小学校では世界の国については詳しく学習せず、さらに高校になっては地理を選択しない生徒もいるので、実質、日本の義務教育として学習する国はたった3カ国。これでグローバル社会もへったくれもあるもんですか!」
 開口一番、こう切り出した陰山先生。そのほかにも、中国の小学生が学ぶ英単語数が日本の中学生の学ぶ英単語数と同等である事実、海外へ留学する日本人の減少など、日本の危機的な状況を強調、これからの日本の教育は、「世界の中の日本」という視点なしにはありえないことを強調されました。

 重ねて、来年度から新しくなる小学校の社会科教科書では、「日本の都道府県の位置と名前」「世界のおもな国の位置と名前」を覚えるという内容が加わったが、教科書に載っていることだけで十分かどうかを問題提起していただき、『早ね早おき朝5分ドリル 都道府県』『早ね早おき朝5分ドリル 世界の国』を使った授業を展開。単に位置と名前を「暗記」するのではなく、気候や特産物、文化や自然など特色を関連付け、「使える知識として身につける」学習方法を伝授してくださいました。

(木島麻子 研究員 (株)学研教育出版 学参・辞典出版事業部)

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