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「東京スタディーツアー 2012」(二本松プロジェクト)レポート2

寄稿文

「東京スタディーツアーを開催しました!」

このたび、8月20日から22日までNPO法人日本教育再興連盟(代表理事:陰山英男)が福島県二本松市の7つの中学校から参加した中学生1,2年生約100名の東京での活動を企画しました。「東京スタディーツアー」と題したこの企画は、「絆×未来」をテーマに、2泊3日の体験型学習ツアーを行うものです。3日間を通じ、大学生を中心として多くの人たちと交流し、「絆」を体感してもらうこと、そして数々の活動や交流を通じて自らの将来について考えてもらうことが目的です。芸能人から大学生、社会人や政治家など、多くの人たちと参議院議員会館や東大など様々な場所で活発に活動・交流を図りました。最後は中学生みんな姿が見えなくなるまでバスから手を振ってくれたことが印象的でした。

東京スタディーツアーの3日間を簡潔に振り返ります。
ツアーは松竹芸能の新宿角座を貸し切って、安田大サーカスを司会にした総勢13組の芸人によるチャリティーライブから始まりました。異なる中学校の生徒からなる5名の班が編成され、その班ごとに3日間を過ごすのですが、芸人の力で最初は緊張していた中学生も少し緊張が解けたようです。場内の掲示では「東京スタディーツアー」が「東京ステディーツアー」となっていることに司会の安田大サーカスは一切触れることがありませんでしたが、中には大スベリをする芸人や、奇抜な格好(気持ち悪いだけですが…)で女子中学生の悲鳴を浴びて心が折れる芸人もいて、とても盛り上がりました。最後はみんなで集合写真を撮って会場を後にしました。

次に参議院会館で大学生と将来について話し合いました。東京大学や早稲田大学の学生が5名の班に2名入り、交流を楽しみました。参議院議員で元文部科学副大臣の鈴木寛氏にもお越しいただき、中学生に激励の言葉をかけてくださいました。参議院会館から見える国会を見て、「資料集で見たことある!!」と興奮しながら話す中学生がいるなど、引率の先生方を含めみんな感激の嵐だったようです。

これで1日目が終了し、2日目は日本を代表する大学の一つである東京大学にて東大ツアー・宿題・震災ボランティアとの交流企画を行いました。ツアーは生徒や先生方にとっては非常に新鮮な経験だったらしく、特に先生方が熱心にガイドさんのお話を聞いていました。宿題をしたのちに学食で昼食をとり、震災ボランティア団体との交流を行いました。
クイズ形式のグループワークで活動紹介をしながら進むこの企画では、興味深い声が多く聞かれました。ボランティアの人たちは身近な存在であるがゆえにあまり活動を客観的に聞いたことはなかったようで、これも新鮮な体験となったようです。この後、木場公園へ移動してレクリエーションをしました。広大な公園で思いっきり体を動かして、大いにリフレッシュをしていました。この日の夕食後に宿泊先にて、当NPO理事でもある、学研の安威氏よりAKB48の英語参考書を中学生全員へ手渡ししていただきました。男子に比べ女子の喜びの声が多く、翌日持って歩く生徒も見受けられたほどです。

最終日は港区立青山小学校にて、参議院議員会館で1日目に行ったことの続きを行い、作文に3日間で考えたことなどをまとめました。用紙3枚分を書く生徒が多くいて、これはこのツアーが充実していた証拠であると言えるでしょう。最後の見送りはドラマのような感動的なものとなり、3日間が終了しました。

生徒のみんなの目がとても輝いていたこと、そして常に笑顔が絶えなかったことが非常に印象的でした。東京で多くの人たちと、福島では体験できない非日常的な場所で大いに学び、遊んだようです。二本松を離れ、放射線量が低い東京で、心身をリフレッシュさせ、大学生を中心とする様々な人との交流や学習を通じて、福島や自分自身の進路について考える一助となったと思います。

二本松との交流は今後も続くことが検討されています。「絆×未来」をまさに体現した3日間でした。関係者各位に心より感謝申し上げます。

NPO日本教育再興連盟(ROJE)学生事務局長(早稲田大3年)宮田純也

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