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第2章 学年別にみた東日本大震災時の下校の実態

角替弘規(桐蔭横浜大学准教授)

4.下校における課題1 集団下校における課題
(1)下校の形態

ここでもう一度、震災当日に子どもたちがどのように下校したのか確認しておこう。図2-4に示した通り、約4割の子どもたちが集団下校、同じく約4割強の子どもたちが引き渡しで下校していた。その一方で約1割の子どもたちが単独で下校していた。

図2-4.東日本大震災(3月11日)のとき、お子さんはどのように下校しましたか(%、N=927)

円グラフ

学年別に見てみよう(図2-5)。全体としては、低学年では引き渡しが多く、高学年では集団下校という形態を多くとっているようである。子ども単独での下校は、低学年と中学年では1割未満であったが、高学年では2割近くにのぼっていた。子どもの下校方法については子どもの通う学校ごとに対応は様々であろう。地域の特性、子どもの様子、保護者の就業状況や地域社会の様子など、様々な要因が影響し合う中で、学校はそれらの状況を踏まえた上での下校方法を検討しているものと思われる。今回の大震災が起きた時に取られた対応がベストな選択であったかどうかは、それぞれの学校や保護者がそれぞれの立場から総括する必要があると思われる。

図2-5.東日本大震災(3月11日)のとき、お子さんはどのように下校しましたか(学年別、%)

円グラフ

以下、ここではその総括の一端として、集団下校と保護者への引き渡しについての課題を検討してみたいと思う。