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小学生白書Web版 2011年6月調査>分析編>

第4章 下校方法別にみた東日本大震災時の下校の実態

(明治学院大学准教授:石井久雄)

4.集団下校と引き渡しの比較
(4)関係の深まり

 引き渡しと集団下校では、関係の深まりに違いがあるのであろうか。

 まず、家族関係についてみてみよう。図4-11は、下校方法別に「東日本大震災(3月11日)を経験して、家族同士のつながりが深まったと思うか」についての結果を示したものである(「とても深まった」と「まあ深まった」の合計の割合)。「引き渡し」では、85.8%の者が「深まった」と回答している。「集団下校」では、79.4%の者が「深まった」と回答している。「集団下校」よりも「引き渡し」により帰宅した子どもの保護者の方が、家族同士の関係が深まったと感じているといえよう。

棒グラフ

図4-11.下校方法別にみた「家族同士のつながりの深まり」

 次に、家庭と学校との関係についてみてみよう。図4-12は、下校方法別に「東日本大震災(3月11日)を経験して、家庭と学校のつながりが深まったと思うか」についての結果を示したものである(「とても深まった」と「まあ深まった」の合計の割合)。「引き渡し」では、53.1%の者が「深まった」と回答している。「集団下校」では、43.3%の者が「深まった」と回答している。「集団下校」よりも「引き渡し」により帰宅した子どもの保護者の方が、家庭と学校の関係が深まったと感じているといえよう。

 「引き渡し」のため学校に迎えにいった保護者は、子どもと再会でき安堵し、先生たちが忙しくしている姿に接することになる。そうしたことを通して、家族同士のつながり、家庭と学校のつながりを再確認したのであろう。

棒グラフ

図4-12.下校方法別にみた「家庭と学校のつながりの深まり」