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高校生白書Web版 2018年9月調査

【調査テーマ】「高校生の日常生活・学習に関する調査」

7.学習について
英語学習(利用サービス)
★英会話中心のサービス利用が高1で突出!新しい入試を意識か!?

【図39】英語の学習で利用したことのあるサービスをお選びください。(複数回答可)

↑クリックすると大きな図が見られます

英語という教科に特化したとき、高校生たちはどのような学習サービスを利用しているのだろうか。

教科を特定しない調査でも利用割合の1位であったスマホアプリは、英語学習においても全体の16.8%と最も多い割合で利用されている。書籍に付属した無料の英単語学習アプリや音声が聞けるアプリなど、費用をかけずに利用できる便利なアプリが存在することからも、多くの高校生が利用していることは納得できる。また、英語学習本、ラジオ、テレビなどの従来の学習サービスも根強い人気があることが調査から見て取れる。

中でも、「英語塾(英会話中心)」と「英語のオンラインサービス(会話中心)」の利用者の割合が、学年別で見たときに高校1年生がほかの学年に比べて5ポイント程度高いことに注目したい。2020年度から始まる大学入試共通テストでは、従来のライティング、リーディング、リスニングのテストに加えて、スピーキングを含めた4技能を測る民間試験が活用されることが発表されている。その共通テストを受ける第1世代が現在(2018年9月時点)の高校1年生である。英会話を主とした英語塾やオンラインサービスの利用者の割合が高校1年生で突出している背景には、入試対策として英会話のトレーニングをしたいというニーズが想定される。2022年度からは高校で新学習指導要領が開始され、ライティング、スピーキングの能力の養成が重視される。それに伴い共通テストの英語は廃止され、4技能を測る民間試験だけに1本化される予定である。英語でのアウトプット力が一層求められる時代が到来する中で、高校生の学習方法がどのように変容していくかは注目に値する。