学研グループは、あらゆるステークホルダーの期待に応え、社会から信頼される企業であり続けるため、「学研グループ企業行動憲章」を定め、企業活動における法令・社会倫理の遵守を宣言し、コンプライアンス経営の推進をうたっています。そのために「学研コンプライアンス・コード」を定め、学研グループ全体の基準としています。
「学研コンプライアンス・コード」は、ステークホルダーごとに規定を設け、「学研グループ企業行動憲章」を実践するうえで遵守すべき法令・社会倫理を明確に把握できる構成となっています。また通常の社内ラインによる報告ルートとは別に、コンプライアンスに関する相談・報告窓口として、「コンプライアンス・ホットライン」を設けています。
当グループにおけるコンプライアンスの確立および推進に向け、法令を遵守した企業行動の徹底を図るための重要事項の審議を目的に、内部統制委員会のもとにコンプライアンス部会を設置しています。コンプライアンス部会には、人権侵害や各種ハラスメントの問題に対応するための、ハラスメント対策チームも設置しています。
- 学研コンプライアンス・コードの普及および徹底に関する事項。
- 法令の制定・改廃、社会環境の変化等に基づく企業行動および学研コンプライアンス・コードの見直しに関する事項。
- コンプライアンス違反の報告窓口(ホットライン)の運用に関する事項。
- コンプライアンス違反が発生した場合の対応に関する事項。
- コンプライアンスの運用体制(担当役員、各グループ会社担当者)に関する事項。
- コンプライアンスの普及・徹底状況に関するモニタリングの実施に関する事項。
- その他コンプライアンスに関する重要事項。
コンプライアンス部会は、部会長1名、メンバー若干名および事務局により構成されています。コンプライアンス部会を主宰する部会長には、コンプライアンス担当役員が就任し、メンバーおよび事務局は、部会長が指名します。四半期に一度、定例会を開催するほか、必要に応じて臨時会を開催しています。
「コンプライアンス・ホットライン」は、従業員から一元的に通報を受けており、社内通報窓口に加え、会社から独立した弁護士も窓口になっています。この内部通報は匿名でも受けているほか、規定により、
- 通報者は何ら不利益を受けないことを明示し、
- 報復を禁止し、
- 担当者には秘密を洩らさない誓約をさせるものとし、
- 担当者は自己が関係する通報事案の処理には関係しないこと、
を定めています。
また内部通報の通報事実および対応については、取締役会で報告し、さらにガバナンス諮問委員会で客観的な立場からの意見を聴取しています。
2020年9月期 |
18件 |
2021年9月期 |
27件 |
2022年9月期 |
38件 |
※2022年9月期、重大な違反は0件でした。
学研グループでは全従業員を対象にガバナンス、リスク、コンプライアンスについての研修を実施しました。また、2年に一度「学研コンプライアンス・コード定着度調査」(eラーニングシステム、紙ベースのモニタリング併用)を実施し、定着度をさらに高めています。
実施年度 |
回答従業員数 |
回答数 |
2019年9月期 |
3,137名 |
85.8% |
2021年9月期 |
3,723名 |
96.7% |
学研グループは、2023年3月に「学研グループ 腐敗防止方針」を策定し、倫理的で誠実な活動を実践し、腐敗行為の防止に取り組むことを宣言しています。各国・各地域で適用される腐敗防止法令の遵守、贈収賄の禁止、監査・調査への対応、腐敗行為の防止およびその早期発見のための体制整備、腐敗行為防止のための教育・研修、違反者への処分等に関する方針を明確化し、グループをあげて腐敗行為の防止を徹底しています。
「学研グループ 腐敗防止方針」は、グループ全体に適用され、すべての役員・従業員は方針に従う義務があります。また、サプライヤーやビジネスパートナーにもこの方針の理解と協力を求めています。
これを実現するために、具体的には、
1.内部通報制度の強化と周知
• 内部通報制度の概要
学研グループは、腐敗行為や不正行為の早期発見を目的とした内部通報制度を構築しています。この制度では、通報者の匿名性と保護が確保されており、従業員が安心して通報できる環境を整えています。
• 通報窓口とプロセスの明確化
内部通報窓口は、社内および外部の専門機関が対応しており、通報内容は厳正に取り扱われます。また、通報者への報復は禁止されており、公正な対応が保証されています。
• 教育・トレーニングの実施
腐敗防止と内部通報制度の理解促進のため、全従業員を対象に定期的な教育とトレーニング(GRC研修)、学研コンプライアンス・コードの定着度調査を実施いています。これにより、全員が制度の重要性を理解し、積極的に制度を活用することが期待されています。
- 2.透明性の確保と継続的な見直し ガバナンス体制の透明性 学研グループは、腐敗防止方針と内部通報制度の実施状況を定期的にモニタリングし、その結果を統合報告書及び外部有識者で構成されるガバナンス諮問委員会等で開示しています。これにより、株主やステークホルダーに対する説明責任を果たしています。
- 内部通報制度の運用はこちら
- 統合報告書2024はこちら
• 継続的な改善の取り組み
ガバナンス体制の有効性を維持・向上するため、定期的な評価と改善が行われています。新たなリスクや課題に対応するため、腐敗防止の取り組みは随時見直され、必要に応じて方針やプロセスの更新が行われます。
企業活動における法令・社会倫理の遵守を宣言した「学研グループ企業行動憲章」に従って、「学研グループタックスポリシー」を策定し、税務業務の信頼性・透明性を確保しています。
学研グループは反社会的勢力とは一切関係を持ちません。また、反社会的勢力から不当な要求を受けた場合は、毅然とした態度で接し、金品を提供するなどの方法で解決を図ったりしません。会社または自らの利益を得るために、反社会的勢力を利用しません。(学研コンプライアンス・コード6-4より)
学研グループにとって「内部統制」とは、グループの健全経営のために、すべての役員・従業員が自主的、自発的に、その仕組みや体制を確立することであり、業務の効率性を高め、法令や規範を守り、信頼性のある正しい財務諸表が作成できるよう、日常の業務を的確に行うことです。下の内部統制の評価概要にあるように、全社統制のもと、経理部門による決算・財務報告プロセスの統制、IT部門のITに係る統制、そして現業部門の業務プロセスの統制が相互作用しています。