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小学生白書Web版 2010年9月調査 調査結果

第2章 小学生の日常生活についての意識と実態

遠藤宏美(明治学院大学非常勤講師)

2.小学生の日常生活時間とその内実
(1)学年とともに遅くなる起床時刻と就寝時刻
帯グラフ

図2-4.起床時刻

 まず、朝起きる時間について見てみよう。図2‐4によると、全体の半数以上(58.2%)の子どもたちは7時になる前(「6時より前」「6時」「6時30分」)に起きていることがわかる。学年ごとに見てみると、学年が上がるにしたがって6時まで(「6時より前」「6時」)に起きる子の割合が少なくなっていく傾向が見られ、6年生に至っては最も少ない15%(「6時より前」:4.5%+「6時」:10.5%)しか、6時の段階で起床していないようである。6年生は他の学年に比べて7時30分以降に起きる子の割合も高いため(8.5%)、全体的に起床時刻が遅くなっていると考えられる。

帯グラフ

図2-5.就寝時刻

 夜、寝る時間はどうであろうか。図2‐5によると、全体の約半数は10時より前(「7時より前+7時台」「8時台」「9時台」)に、「10時台」を含めばおよそ9割が11時になる前に床についているようである。

 しかし、学年別に見てみると、1年生の8割近くは10時になる前には寝ているようであるが、学年を経るにしたがって就寝時刻はどんどん遅くなり、6年生になると10時になる前に寝ているのはわずか2割程度にすぎなくなる。上級生になるほど、それ以降(「10時台」「11時台」)に床につく割合が増え、 5・6年生に関していえば、最も多く寝る時間帯は「10時台」ということになる。特に6年生は「11時台」(19.5%)や「12時以降」(5.5%)も他の学年に比べて際立って多い。その理由として考えられることは、先述のように6年生は勉強時間が長くなるほか、塾に通っている割合が高く、また、国立・私立中学校受験をする予定の子も多いことである。そのような子は受験を間近に控えているため、勉強に割く時間が多くなり、就寝時刻が遅くなってしまうのではないだろうか。

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