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小学生白書Web版 2010年9月調査 調査結果

第2章 小学生の日常生活についての意識と実態

遠藤宏美(明治学院大学非常勤講師)

2.小学生の日常生活時間とその内実
(2)高学年になるにつれ、読書と遊びの時間は減少、テレビ視聴とゲーム遊びの時間は増加
③遊ぶ時間

 遊ぶ時間を示したのが図2~8である。  全体では「しない」と回答した子どもはほとんどいない。よく、「子どもは遊ぶのが仕事」と言われるが、まるでそれを体現しているかのようである。

帯グラフ

図2-8.遊ぶ時間

 学年ごとに見た場合、どの学年でも最も多い回答は「1時間~2時間未満」であり、次いで「2時間~3時間未満」となっている。したがって小学生のほとんどは、帰宅してから「1時間~2時間未満」ないしは「2時間~3時間未満」遊んでいるといえよう。

 一方、「3時間以上」と長い時間遊んでいる子の割合は、学年が上がるにしたがってわずかに減少する傾向が見られる。先述のように勉強の時間が増えたり、塾に通うことが増えたりするためだろうか、遊び時間を長く確保することが難しくなっている様子がうかがえる。このことは6年生の遊ぶ時間の少なさに顕著に見られる。「(遊びを)しない」「30分~1時間未満」と回答した子の割合がどの学年よりも高く、合わせて15.5%にも達している。学校から帰宅して寝るまでの間(しかも先に見たように就寝時刻は遅くなる傾向にある)、短くない時間を過ごしているにもかかわらず、遊びに費やす時間がほとんどないのは、おそらく家庭学習や塾の勉強に時間がとられてしまうからだと考えられる。

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